ASEC マルウェア統計 (7月13日~7月19日)
本内容は、アンラボコリアより発表された内容を翻訳したものです。
--------------------------------------------------------------------------------------------
アンラボの ASEC 分析チームでは、ASEC 自動分析システム 「RAPIT」 を利用して既知のマルウェアを分類し、対応を行っている。
2020年7月13日から7月19日まで収集されたマルウェアは、以下のとおりである。
Top 1 - Lokibot
19.4%を占めた Lokibot は Infostealer であり、Web ブラウザ、メールクライアント、FTP クライアントのみならず、メッセンジャー、Putty なども攻撃対象とする。また、システムに常駐しながらキーロガーとしての動作をする機能も持っている。
大半が送り状、船籍書類、注文書などを装ったスパムメールにより流布されており、文書ファイル (pdf、xlsx) や Auto CAD 図面ファイル (.dwg) を装っているものも多数存在する。

Lokibot の C&C サーバーは、以下のように fre.php で終わる特徴がある。
Top 2 - Glupteba
18.5%を占めた Glupteba は Golang で開発されたマルウェアである。多数の追加モジュールをダウンロードし、複数の機能が存在するが実質的には仮想通貨モネロ (XMR) マイナーをインストールするマイニングマルウェアである。
Glupteba が実行されると、UAC Bypass を経て TrustedInstaller の権限を利用し、システム権限を有することになる。そして、C:\Windows\rss\csrss.exe という名前の正常なプロセスを装ってシステムに常駐する。その後、追加モジュールをダウンロードするが、その対象はプロセスおよびファイルを隠すためのルートキットドライバーであり、最終的にモネロ (XMR) マイナーと SMB 脆弱性を利用して流布させるための Eternal Blue パッケージをインストールする。
現在まで確認された大半の Glupteba は PUP を通じてダウンロードされており、MalPe パッカーの形状をしていることが特徴である。
確認された C&C サーバーアドレスは以下のとおりである。

Top 3 - Formbook
12.2%を占めた Formbook は Infostealer であり、他の Infostealer と同様にスパムメールにより流布され、ファイル名も類似している。

Formbook は、実行中の正常なプロセスである explorer.exe および system32 経路にある別の正常なプロセスにインジェクションする。悪意ある動作を行うのは正常なプロセスである。
Web ブラウザのユーザーアカウント情報の他にも、キーロガー、Clipboard Grabbing、Web ブラウザの Form Grabbing など、さまざまな情報を搾取する。
以下は、確認された Formbook の C&C サーバーアドレスである。

Top 4 - AgentTesla
9.9%を占めた AgentTesla は、Web ブラウザ、メールおよび FTP クライアントなどに保存されているユーザー情報を流出するマルウェア 「Infostealer」 である。最近確認されたサンプルは、収集した情報を流出する際に、以下のようなメールサーバーおよびユーザーアカウントを利用している。

Top 5 – Emotet、BeamWinHTTP
6.3%を占めた Emotet はバンキングマルウェアであり、潜伏期間を経て最近再びスパムメールを通じて流布されている。基本的にダウンローダの形でインストールされ、システムにインストールされた後、追加でモジュールまたはマルウェアをダウンロードする。
追加されるモジュールは、Web ブラウザおよびメールアカウント情報などのユーザー情報を搾取するモジュール、共有フォルダーなどを利用するモジュールなどであり、ダウンロードされるマルウェアは、Dridex、Trickbot などのバンキングマルウェアである。
同じく6.3%を占めた BeamWinHTTP はダウンローダー型マルウェアである。正常なインストールファイルプログラムを装って流布される。
BeamWinHTTP が実行されると PUP マルウェアである Garbage Cleaner をインストールし、同時に追加マルウェアをダウンロード・インストールする。
以下のような形で正常なインストールプログラムに偽装する。
