韓国における2015年上半期の脅威動向
本レポートは、アンラボコリアより発表された内容を翻訳したものです。
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1. 韓国ユーザーを狙った韓国語ランサムウェアの登場
2015年上半期の一番の特徴は、韓国ユーザーを狙った韓国語ランサムウェア(Ransomware)の登場である。
ランサムウェアは、PCに保存されたファイルを暗号化して暗号化の解除を引き換えに金銭を要求するマルウェアであり、これまでは海外で主に発見されていたが2015年上半期から韓国でも本格的に発見され始めている。
すでに韓国の企業および公共機関で被害が発生しており、注意が必要である。
また、4月に話題となった「CryptoLocker」は、韓国の有名コミュニティを通じて流布された。
当該コミュニティに接続すると、セキュリティの弱いサイトにリダイレクトされ、特定の脆弱性によりランサムウェアがダウンロードおよび実行される。ランサムウェアに感染すると、金銭を支払ってもほとんどの場合ファイルを正常化することができないため、事前予防が何より重要である。最近では、モバイル向けランサムウェアも発見されており、PCとモバイル両方での注意が必要である。
2. 「Dyre」が全世界で金融セキュリティ脅威として浮上
インターネットバンキングを狙うマルウェアは相変わらず猛威を振るっている。
その中でも特に、インターネットバンキング情報を搾取するトロイの木馬「Dyre」は、2015年4月時点で全世界に約500個であったターゲット銀行が6月末に約1,000個の銀行と企業に拡大されるなど、強力な金融セキュリティ脅威として急浮上している。韓国の銀行も2015年春からターゲット範囲に含まれたことが確認された。
Dyreは、Webブラウザ(Internet Explorer、Chrome、Firefox)を通じてユーザーが銀行サイトに接続すると、バンキングマルウェアが動作し、キーロガーなどの悪性行為を行うことでユーザー情報およびバンキング情報を搾取する。
インターネットバンキングを狙う攻撃手法は日々巧妙化しており、ユーザーと機関は十分注意しなければならない。
3. マクロマルウェアの復活
1995年に登場してOffice使用者をターゲットに感染が広まったが2000年初旬に姿を消したマクロマルウェアが再び登場した。2014年から少しずつ発見され初め、2015年に入ってから毎日1~2個の新種マクロマルウェアが発見されている。
Officeのマクロ機能は、一般的に「使用しない」に設定されている。しかし、最近発見されたマクロマルウェアは、ユーザーがマクロ機能の設定を有効にするように誘導する。最も多く使用される手法は、文書の内容を確認できないようにし、マクロを使用すると内容が確認できると誘導する方法であり、主にExcelファイルに使用される。
攻撃者は、マクロマルウェアを利用してさまざまなマルウェアをダウンロードしたり作成することができる。攻撃者の最終目的は、ユーザーコンピューターにマルウェアをインストールして、ユーザー情報や金融情報を流出・搾取することである。
4. 「Upatre」の継続的な増加
2014年下半期から2015年上半期にかけて、「Upatre」が添付されたスパムメールが韓国国内で大量に流布された。メールに含まれたリンクをクリックするように誘導するか、文書ファイルに偽装した添付ファイルを実行するように誘導する手法が使用される。
金融情報を搾取するなどの悪性行為をするUpatreは、海外で増加傾向を見せており、亜種も継続的に発見されている。

[図 1] スパムメールを通じて流布されたUpatre
5. スクリーンセーバー(SCR)に偽装するマルウェアの発見
スクリーンセーバーの拡張子であるSCR(Screensaver)を悪用したマルウェアも発見された。
当該マルウェアを実行すると、画像ファイルが実行される形式でユーザー情報を流出する。
このようなファイルが主要国家機関や企業へ流入されると、重要情報が流出する危険があるため注意が必要である。
2015年上半期に主に流布されたマルウェアは、その大半が以前発見されたことがあるマルウェアであり、流布方法や動作方式が次第に巧妙化している。
上記のようなマルウェアによる被害を予防するためには、普段からOSおよびソフトウェアのセキュリティアップデートをこまめに実行し、V3などのセキュリティ対策ソリューションを常に最新バージョンに維持しなければならない。
また、疑わしいメールや提供元不明なメールおよびURLには十分注意し、重要なファイルは必ずバックアップをする習慣を身につけることが重要である。