[IT & セキュリティコラム] AV、日にいくつ見ますか?
私たちは人に出会ったとき、挨拶し、名前を尋ね、どのような職業かを訊く。私の場合、時々どう答えるべきか悩ましいことがある。
手短に職業を説明すると、よく誤解が発生する。最も一般的な答えは「セキュリティ会社」であり、この場合は問題ないが、時々誤解されるのは、実際の警備会社と勘違いされるケース。
「どんなお仕事をされていますか?」「セキュリティ会社で勤めています。」「セコムですか?」
また以前、ワームが多く発生した時期「虫を捕まえています」と答え、「害虫駆除ですか?」と言われたことも。
1990 年代中盤から、コンピュータウイルスの問題が注目されるようになり、政府で新しい職業としてコンピュータウイルス診断士 (なじみが薄いが、本当に存在する!) を追加したが、一般にはあまり知られていないようだ。最近ではコンピュータウイルスより悪性コードという表現がより正確であり、次第に広く使われているため、コンピュータウイルスより悪性コード診断士の方が適切であると思う。いずれにせよ、一般の人々の認知度に関する問題は依然として残る。
海外では一般に、ウイルス研究員 (Virus Researcher) またはアンチウイルス研究員 (Antivirus Researcher) をよく使う。最近では、悪性コード研究員 (Malware Researcher) も多く用いられるようだ。しかし、海外とは異なり、韓国ではアンラボ V3 の影響からか、アンチウイルス (Antivirus) と言う代わりにワクチン (Vaccine) という言葉がより多く使われている。そのため韓国ではアンチウイルス研究員と言うとわからない人が多い。しかし、この単語を短縮して AV 研究員と言った場合、海外でも似たような誤解が発生するという。 AV 研究員といえば、多くの人々はオーディオ/ビデオ (Audio/Video) やアダルトビデオ (Adult Video) 研究員だと誤解するのである。
実際、海外の研究員はこんなエピソードがあったという。
「どんなご職業ですか?」「AV 研究員です。」「いい職業ですね。日に何篇見るのですか?」「何篇とはどういう意味ですか、何個というべきでは…」「アダルトビデオの研究じゃないんですか」「…」
最近ではセキュリティ専門家という言葉も多く使われている。しかし筆者が感じるに、ワクチンベンダがセキュリティ企業と認識されるようになってから、もう 10 年は経ったようだ。悪性コードとハッキングの区分が曖昧になり、ワクチン会社も素早くセキュリティ企業と自らを呼び出し、アン・チョルス研究所 (アンラボの韓国名) も 2000 年、アン・チョルスコンピュータウイルス研究所からアン・チョルス研究所と名前を変え、より広いセキュリティ領域に進出した。セキュリティ専門家という言葉がワクチンベンダの研究員にあまり使われてこなかったため、筆者は今でも少し変な気がすることがある。自分から専門家と言うのも少し恥ずかしいこともある。
そして、筆者が自分をセキュリティ研究員だと言いにくいのは、セキュリティという分野が非常に広く、筆者の分野が悪性コードの中でも一部に過ぎないためである。
果たして筆者の職業は、ウイルス診断士、悪性コード診断士、セキュリティ専門家、情報セキュリティ研究員の中でどれか?
広義には「情報セキュリティ研究員」、狭義には「悪性コード研究員」が妥当だと今は考えている。

@ チャ・ミンソク悪性コード分析家
アンラボコリアで悪性コード分析および研究を担当しており、アンラボのコラムニストとしても活躍中。「クールケット」というペンネームで韓国では有名であり、セキュリティや政治、経済、社会、歴史などに関するコラムも多数。